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英単語を覚える方法まとめ

英単語をどうやって覚えるかは、受験生だけではなく英語学習者の全てにとって重要な問題である。

一度見ただけで忘れない方法、などという都合の良い覚え方は残念ながら詐欺情報商材の類の中にしか存在しないと思われるが、世の中に出回っている覚え方を以下にまとめてみたので、関心のある方は参照いただきたい。

 

【1 繰り返し見て覚える】
単語帳やカードなどを用いて記憶する方法。

受験生などにはこの方法が最もメジャーだろう。

英単語を覚えようとする場合、理屈も何もなく丸暗記しなければならない部分はどうしてもある。

catが何故ネコなのか、fishは何故魚なのか、これらの単語の語源はあるのか、といったことを考える意味はあまりない。

固有名詞や、語源が覚える助けにならない単語については、単語帳などを地道に繰り返し見て頭に入れるという方法も一つの手である。

とは言え、そうした単語についてもすぐに丸暗記に走るのではなく、以下の覚え方を併用できないか考えてみることが有益だと思う。

 

【2 カタカナの知識と結びつけて覚える】

イノベーション、ソリューションなど、既にカタカナとして日本語に入ってきている単語についてはすぐに覚えることができるだろう。

また、例えば漫画のタイトルなども英単語を覚えるヒントになることがある。

「Vagabond」は放浪者やごろつきといった意味だが、漫画「バガボンド」を知っていれば覚えるのは簡単だ。

また「Arachnid」はクモ形類動物のことだが、これも(少しマイナーだが)漫画「アラクニド」を読んでいれば簡単に覚えられるだろう。

漫画以外では、例えば「Balmy」は「香油のような、さわやかな」という意味であり、これは「Balm」(香油)から来ている。

女性の方は化粧品でバームという言葉を見かけることがあると思うし、(若い人は知らないかもしれないが)「タイガーバーム」という商品を思い出すことができれば、Balmが香油であることを覚えやすい。

そうすればBalmyが香油のような、さわやかな、という意味を持つことも一目瞭然だろう。

他にも、Ovation「大歓迎、喝采」はスタンディングオベーションから来ているなど、カタカナには英単語を覚えるヒントがたくさんある。

 

【3 日本語と合わせて覚える】

大阪観光大学准教授の池田和弘氏が提唱しているのが「日本語で覚える英語」である。

氏のブログで端的に説明している部分が以下の記事である。

kazuhiroikeda.com

 

これを利用して、例えば、「読み書きAbucas」のような、Abucas=そろばんという意味がすぐわかるような文章を作り、それを見返すことで、Abucas=そろばんという認識を頭にインプットしていくということである。

(若い人は「読み書きそろばん」という慣用句を知らないかもしれない・・・。いずれにせよ上記の趣旨に合うような文章を作っていくということである。)

知悉している日本語の知識と合わせることで、英単語だけを丸暗記するよりも記憶の定着力が良いと思う。

 

【4 書いて覚える】

英単語の記憶はどうしても単語帳を見るなど受身になりがちである。

そのため、能動的な覚え方として、手を動かして覚える、つまり書いて覚えるというやり方が出てくる。これも受験生が良く取っている方法かもしれない。

確かに、能動的に、しかも体を動かして覚えるというやり方はうなづけるものはある。

とは言え、スペルを覚える方法としては確実かもしれないが、単語だけを延々と書いていくのはとにかくつらい。

そしてパソコン全盛のこの時代、ペンや鉛筆で英語を書くという機会はどんどん減っているため、実用的な面からも意味のある作業とは言い難い。

ただ、実際に手を動かして書くという行為は思った以上に記憶と結びつきやすいので、合っている人もいるかもしれない。

 

【5 発音して覚える】
書いて覚えるのではなく、発音して単語を覚えていくというやり方もある。

ボキャビルダーという教材があり、そこで推奨されている方法である。

自分はこの教材を試したわけではないが、HPのコラムは一読の価値はあると思う。

発音は会話に必須であり、このため実用的な面から言っても発音することで単語を覚えるというのは理にかなっていると言える。

また書くよりもはるかに短時間で終わるので、繰り返し発音することも簡単である。

声を出せる環境ではなくても、口を動かすだけでも大分違うはずだ。

他の覚え方と組み合わせることもできるし、お勧めの方法である。

 

【6 語呂合わせで覚える】

「Algebra」(代数学)を覚えるのに「あるじブラブラ代数学」というような語呂合わせを作って覚えるというもの。

インパクトのある語呂合わせを作れればそれなりに機能する覚え方かもしれない。

実際、冒頭の語呂合わせは高校のときに聞いたが今でも覚えている。

ただ、語呂合わせのみで覚えることはやはり無理がある。

まず語呂合わせを作るのが大変である。

そして、冒頭の代数学の事例もそうだが、語呂と単語につながりがなく、結局は語呂も含めて丸暗記せざるを得ないということになる。

またカタカナで覚えることになるので、正確な発音とはかけ離れた形で覚えてしまうおそれもある。

というわけで自分はあまりお勧めはしないが、どうしても覚えられない単語については語呂合わせを作ってみるというのも一つの方法かもしれない。

なお英検1級レベルの単語の語呂合わせを網羅したサイトがあるので、興味があればチェックされたい。

 

【7 語源で覚える】
以前に記事にしたが、単純にinやpreなどの接頭語、接尾語で覚えるだけではなく、その単語のパーツや言語学的な成り立ちまで含めて記憶の助けにしようとするものである。

一つ一つの単語にかける労力は多くなるが、単語帳による丸暗記とは異なり、見返す回数は少なくてすむだろう。

とにかく知らない単語が出てきたら、Online Etymology DictionaryやWiktionaryの検索にかけることをお勧めする。

 

以上、考えられる英単語の覚え方についてまとめてみた。

英語学習の参考になれば幸いである。