ONE OK ROCKの英語力・本当の凄さは何か
Yahooで見かけた記事をきっかけに、日本のロックバンドONE OK ROCKのボーカルTAKAの英語力について考えてみた。
知っている人は知っているが、TAKAは森進一と森昌子の子供である。
ただ、ONE OK ROCKは10代に人気のバンドであり、若い人は森進一や森昌子と聞いてもピンとこないだろう。
それよりもONE OK ROCKを世に知らしめているのは、音楽性はもちろん、ボーカルの英語力にもあると言える。
冒頭から日本人離れした英語力に驚かされる人も多いだろう。
そのため、ボーカルのTakaは帰国子女ではないかとか、英語がペラペラなのではといった声が挙がるのも当然のことだ。
しかし、調べてみると意外な事実がわかってくる。
Takaは帰国子女ではない
wikipediaなどで調べればすぐにわかるが、Takaは幼いころに海外生活を送った形跡はない。
両親とも日本で活躍する歌手であり、海外での生活は考えにくい。
また、YouTubeでアメリカツアーにおいてTakaが英語で受け答えをしている動画を見ることができるが、幼いころから英語を話してきた帰国子女特有の発声をしているというわけではない(日本人訛りとは別の話であるので念のため)。
Takaが英語を話せるようになったのは最近(2014年)である
これは本人がインタビューで答えている。
発音のコツがあれば教えてくださいという質問に対して・・・
僕も喋れるようになったのは去年からですし、学生時代から英語の勉強も全くしてこなかったので、あまりアドバイスらしいことは言えないのですが…
インタビューが2015年に行われているので、Takaは2014年から英語を喋ることができるようになったと認識していることになる。
なお最初に張ったプロモ動画(The Beginning)は2012年のものだ。
学校で英語を身につけたわけではない
上記インタビューでも「学生時代から英語の勉強も全くしてこなかった」と語っているが、Takaは慶應義塾幼稚舎、同湘南藤沢中等部を卒業した後、慶応湘南藤沢高等部を1年で退学している。
それでもその時に猛勉強していて英語を身につけたのでは?と思う向きがあるかもしれないが、Takaの同級生という人がこんな記事を書いている。
Takaは少なくとも16歳の高校1年生まで、少なくとも英語に関しては全く駄目なやつでした。
貴重な証言である。本人の言とも一致しているし、あえて疑う必要もないだろう。
ではTakaはどうやって英語力を身につけたのか?
ここで言う英語力とは、英会話のことではなく、その卓越した発音のことである。
この点については残念ながらはっきりとしたことを書いている記事を見つけることはできなかった。
ただ、「The Beginning」のシングル発売の際のインタビューで、Takaは興味深いことを語っている。
僕の場合、自分で設定してるレベルが相当高いと思うんですよ。だからそこにたどり着くのに時間がかかって毎回レコーディングがなかなか終わらない。この曲も最初のところとか100回くらい歌ってるんじゃないかな。
結局推測するしかないが、Takaは洋楽を大量に聞いて、それを真似て歌うことを繰り返してあの発音を身につけたのではないか。
その後、会話はアメリカツアーなどで現地で生活するうちに習得していったのだと思われる。
英語の発音が上手い稀有な日本人男性歌手
自分の経験上、帰国子女ではない日本人男性で英語の発音が上手い人は本当に極少数である。
何故か女性は綺麗な発音で話せるようになる人が多いように思うが。
過去、日本では有名な歌手やバンドがアメリカ進出を目指したものの、英語力がネックになって戻ってきた例は枚挙にいとまがない。
その点、Takaは発音にハンデがある非帰国子女の日本人男性でありながら、アメリカでも受け入れられる英語の発音を身につけてワールドツアーを行っている。
今後も世界で活躍して、日本人の英語学習者の希望になってほしいと思う。